まったり薬剤師道中
薬剤師にジョブチェンジ。今更知った薬の知識をぶつぶつ公開
りょくないしょー(解決編)
ふぃぃ、やぁっと定期試験が終わりました(o´Å`)=з
これで四年間に及ぶ試験地獄ともおさらば!!来年から現場実習が始まります!
あ!あとCBTとOSCEは無事合格しました!!ひゃっほい!
でも点数開示がされないみたいなので、なんかめちゃくちゃ不完全燃焼( ´・ω・)
頑張ったんだから、頑張ったなりの点数を知りたいよね。
んでは、まずすっかりのびのびになっちまってたりょくないしょー(解決編)を書こうかと。
でも解決編つっても、実際に解決できるわけではなく、進行を遅らせたりするのが精一杯です。
一度障害された視神経は元には戻らないので、皆さん目は大事にしてくださいね。
●緑内障治療の基本●
まず以前も書いたのですが、眼圧があがらないタイプの緑内障は未だ明確な治療法がありません。
なのでこれから書く治療薬は、本来眼圧が高くなるタイプの緑内障のための物です。
が、治療法が分からんからと言って何もしない医者はいないわけで。
眼圧が上がらない緑内障であっても、これから紹介する薬によって試行錯誤の治療が行われることが多いです。
ではではその薬にはどんな種類の物があるのかというと、緑内障=眼圧が高くなる、という前提の元、
眼圧を下げる!!それが第一目標になります。
で、眼圧を下げるためにはどうすればいいかというと、
圧力の原因となっている眼房水を作るのやめさせるか、さっさと吐き出させてやりゃ良いわけです。
という実に簡単な治療方針が頭に入ったところで、いざ薬を見ていきましょう。
でも私、相変わらず商品名シランので、有効成分名でまとめさせて貰います。
●眼房水作るのをやめさせる薬●
まずはこっちからご紹介。
眼房水を作らせないためには二つの方法があげられます。それが、
①眼房水を作っている毛様体の働きを抑える
②眼房水を作るために必要な酵素の働きを抑える
では順々に見ていきましょ~。
①毛様体の働きを抑える
ちょっとこの言い方だと語弊があるので修正しておくと、
そもそも眼房水というのはぶっちゃけ水なわけで、その水がどこから供給されているのかというと、毛様体に走る血管から絞り出されて作られています。
つまりこの血管から水が流れ出さないようにするためのお薬がこれ。
・チモロール、カルテオロール、レボブノロール
うんちゃらロールとついているのは、β遮断薬と呼ばれるお薬の特徴です。
βというのは血管の動きを調整している受容体の一つで、これにぺたりとくっついて、受容体の動きを邪魔しちゃうお薬がこの三つ。
これらがくっついちゃうと、血管がぎゅうっと締まって、水が漏れ出しにくくなります。
ただしこれらは気管支喘息の方や心不全の方には使用できません。
β受容体は気管支や心臓にもたくさん存在していて、たとえ目薬でこの薬を打ったとしても、喉や心臓に作用してしまうことも多いからです。
ただこの三つは気管支喘息の人には使用禁止ですが、このほかにベタキソロールという成分があり、これは気管支にはあまり作用しないため、治療に使われることがあります。
②眼房水を作るために必要な酵素の働きを抑える薬
これはそのまんま。
眼房水は水と一言で言っても、実際には目に最適化されたちょっと特別な水で、それを作っている酵素があります。その酵素の名前を炭酸脱水素酵素と言うんですが、まぁ名前なんてどうでもよろしい。
とにかく、眼房水をつくってる酵素の動きを止めるのが次の成分です。
・アセタゾラミド、ドルゾラミド、プリンゾラミド
うんにゃらゾラミドってつくのが特徴ですね。
アセタゾラミドは主に飲み薬として用いられますが、これは以前ご紹介した閉塞隅角緑内障の方には使用できません。
このお薬は目に対する刺激が強いので、閉塞型の人だと眼圧が下がるどころか急に上がってしまうそうです。更に閉塞型の人だと全身性の副作用も大きく、知覚異常なんかが起こってしまうのだとか。
一方ドルゾラミドはこの酵素に選択的に作用するため、ほとんど副作用がありません。
●眼房水をさっさと吐き出させる薬●
目の中を巡って圧力を調整している眼房水の排泄路は2つ。
一つ目は以前紹介したシュレム管という部位からの排泄。
二つ目は以前貼り付けた図にちらっと書いてあるぶどう膜&強膜という膜からの排泄。
この二つの経路から水を排泄させるために、やっぱり二つの方法が・・・
①毛様体の筋肉を締めることでその上のシュレム管を無理矢理開く
②シュレム感やぶどう膜強膜に直接作用し排泄路を拡大
では順にまたみていきましょー。
①毛様体の筋肉を締めることでその上のシュレム管を無理矢理開く薬
先日の図を見ていただくと、シュレム管というのは毛様体の上に存在することが分かりますよね??
そこで、毛様体をぎゅっと絞ってやると、シュレム管は毛様体に引っ張られて開いちゃうんです。
この原理を使って眼圧を下げるお薬が、
・ピロカルピン、ジスチグミン
の二つ。
ただしこの二つは、虹彩炎と呼ばれる病気の人には使用禁止です。
虹彩炎は名前のまんま、虹彩と呼ばれる部位が炎症を起こしちゃった病気で、この病気の人にこの薬を使うと、虹彩が水晶体にくっついちゃって症状が悪化してしまいます。
②シュレム管やぶどう膜強膜に直接作用し排泄路を拡大する薬
このように作用するお薬は、緑内障と診断された患者さんに、一番最初に使われるお薬です。
・イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、トロボプロスト、ブナゾシン
ちなみにうちの父親はラタノプロスト使ってます。
ブナゾシンは他の三つと作用機序が若干異なるのですが、結果としては同じなので説明は省きます。
ちなみにちなみに、トロボプロストは通常の点眼薬に含まれる保存剤が使われていないため、角膜の障害を起こしにくいの特徴。
点眼剤は無菌で無ければならない薬の一つであるため、通常製品の80%がベンザルコニウムという防腐剤が添加されているのですが、トロボプロストにはこれが入っていないんです。
他にもいろんな薬がありますが久しぶりの更新で疲れたので強はこの辺で。エヘwww
この後しばらくは日常生活について書かせて貰います☆
これで四年間に及ぶ試験地獄ともおさらば!!来年から現場実習が始まります!
あ!あとCBTとOSCEは無事合格しました!!ひゃっほい!
でも点数開示がされないみたいなので、なんかめちゃくちゃ不完全燃焼( ´・ω・)
頑張ったんだから、頑張ったなりの点数を知りたいよね。
んでは、まずすっかりのびのびになっちまってたりょくないしょー(解決編)を書こうかと。
でも解決編つっても、実際に解決できるわけではなく、進行を遅らせたりするのが精一杯です。
一度障害された視神経は元には戻らないので、皆さん目は大事にしてくださいね。
●緑内障治療の基本●
まず以前も書いたのですが、眼圧があがらないタイプの緑内障は未だ明確な治療法がありません。
なのでこれから書く治療薬は、本来眼圧が高くなるタイプの緑内障のための物です。
が、治療法が分からんからと言って何もしない医者はいないわけで。
眼圧が上がらない緑内障であっても、これから紹介する薬によって試行錯誤の治療が行われることが多いです。
ではではその薬にはどんな種類の物があるのかというと、緑内障=眼圧が高くなる、という前提の元、
眼圧を下げる!!それが第一目標になります。
で、眼圧を下げるためにはどうすればいいかというと、
圧力の原因となっている眼房水を作るのやめさせるか、さっさと吐き出させてやりゃ良いわけです。
という実に簡単な治療方針が頭に入ったところで、いざ薬を見ていきましょう。
でも私、相変わらず商品名シランので、有効成分名でまとめさせて貰います。
●眼房水作るのをやめさせる薬●
まずはこっちからご紹介。
眼房水を作らせないためには二つの方法があげられます。それが、
①眼房水を作っている毛様体の働きを抑える
②眼房水を作るために必要な酵素の働きを抑える
では順々に見ていきましょ~。
①毛様体の働きを抑える
ちょっとこの言い方だと語弊があるので修正しておくと、
そもそも眼房水というのはぶっちゃけ水なわけで、その水がどこから供給されているのかというと、毛様体に走る血管から絞り出されて作られています。
つまりこの血管から水が流れ出さないようにするためのお薬がこれ。
・チモロール、カルテオロール、レボブノロール
うんちゃらロールとついているのは、β遮断薬と呼ばれるお薬の特徴です。
βというのは血管の動きを調整している受容体の一つで、これにぺたりとくっついて、受容体の動きを邪魔しちゃうお薬がこの三つ。
これらがくっついちゃうと、血管がぎゅうっと締まって、水が漏れ出しにくくなります。
ただしこれらは気管支喘息の方や心不全の方には使用できません。
β受容体は気管支や心臓にもたくさん存在していて、たとえ目薬でこの薬を打ったとしても、喉や心臓に作用してしまうことも多いからです。
ただこの三つは気管支喘息の人には使用禁止ですが、このほかにベタキソロールという成分があり、これは気管支にはあまり作用しないため、治療に使われることがあります。
②眼房水を作るために必要な酵素の働きを抑える薬
これはそのまんま。
眼房水は水と一言で言っても、実際には目に最適化されたちょっと特別な水で、それを作っている酵素があります。その酵素の名前を炭酸脱水素酵素と言うんですが、まぁ名前なんてどうでもよろしい。
とにかく、眼房水をつくってる酵素の動きを止めるのが次の成分です。
・アセタゾラミド、ドルゾラミド、プリンゾラミド
うんにゃらゾラミドってつくのが特徴ですね。
アセタゾラミドは主に飲み薬として用いられますが、これは以前ご紹介した閉塞隅角緑内障の方には使用できません。
このお薬は目に対する刺激が強いので、閉塞型の人だと眼圧が下がるどころか急に上がってしまうそうです。更に閉塞型の人だと全身性の副作用も大きく、知覚異常なんかが起こってしまうのだとか。
一方ドルゾラミドはこの酵素に選択的に作用するため、ほとんど副作用がありません。
●眼房水をさっさと吐き出させる薬●
目の中を巡って圧力を調整している眼房水の排泄路は2つ。
一つ目は以前紹介したシュレム管という部位からの排泄。
二つ目は以前貼り付けた図にちらっと書いてあるぶどう膜&強膜という膜からの排泄。
この二つの経路から水を排泄させるために、やっぱり二つの方法が・・・
①毛様体の筋肉を締めることでその上のシュレム管を無理矢理開く
②シュレム感やぶどう膜強膜に直接作用し排泄路を拡大
では順にまたみていきましょー。
①毛様体の筋肉を締めることでその上のシュレム管を無理矢理開く薬
先日の図を見ていただくと、シュレム管というのは毛様体の上に存在することが分かりますよね??
そこで、毛様体をぎゅっと絞ってやると、シュレム管は毛様体に引っ張られて開いちゃうんです。
この原理を使って眼圧を下げるお薬が、
・ピロカルピン、ジスチグミン
の二つ。
ただしこの二つは、虹彩炎と呼ばれる病気の人には使用禁止です。
虹彩炎は名前のまんま、虹彩と呼ばれる部位が炎症を起こしちゃった病気で、この病気の人にこの薬を使うと、虹彩が水晶体にくっついちゃって症状が悪化してしまいます。
②シュレム管やぶどう膜強膜に直接作用し排泄路を拡大する薬
このように作用するお薬は、緑内障と診断された患者さんに、一番最初に使われるお薬です。
・イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、トロボプロスト、ブナゾシン
ちなみにうちの父親はラタノプロスト使ってます。
ブナゾシンは他の三つと作用機序が若干異なるのですが、結果としては同じなので説明は省きます。
ちなみにちなみに、トロボプロストは通常の点眼薬に含まれる保存剤が使われていないため、角膜の障害を起こしにくいの特徴。
点眼剤は無菌で無ければならない薬の一つであるため、通常製品の80%がベンザルコニウムという防腐剤が添加されているのですが、トロボプロストにはこれが入っていないんです。
他にもいろんな薬がありますが久しぶりの更新で疲れたので強はこの辺で。エヘwww
この後しばらくは日常生活について書かせて貰います☆
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HN:
鶫
性別:
非公開
職業:
大学院生&ペーパー薬剤師
趣味:
最近はもっぱらゲーム
自己紹介:
薬学部に通うただのダメ人間。
分厚い小説は一日で読み切るくせに分厚い教科書は一年たっても読めない。
三度の飯より寝ることと遊ぶことが好き。
分厚い小説は一日で読み切るくせに分厚い教科書は一年たっても読めない。
三度の飯より寝ることと遊ぶことが好き。